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教えて、イリスちゃん!



イリス「さあ、唐突ながら始まりました。この私、イリスフィールと」

ミーティア「『スペリオル』の主人公、ミーティアと」

サーラ「『ザ・スペリオル』のヒロイン、サーラが送る」

三人「ブログの記事数、800件越え記念座談会! 『教えて、イリスちゃん!』」

ミーティア「……と、一応声をハモらせて言ってはみたけど、どうして『教えて、ミーティアさま!』じゃないの!? あたし、この中で唯一の魔道士よ!?」

イリス「それは当然、あなたが答えるには荷が重い質問がいくつか来ているからなのだけど。……そう言うのなら、答えられそうな質問には答えてみる?」

ミーティア「当然! というか、あたしに答えられない質問なんて、そうそうない!」

イリス「サーラもそれでいい?」

サーラ「あ、うん。でもわたしに答えられる質問がいくつあるかなぁ……」

イリス「その謙虚な姿勢、ミーティアにも見習って欲しいわね」

ミーティア「なんですってぇ!?」

サーラ「まあまあ、落ち着こう、ミーティアちゃん。ところでイリスちゃん、どうして今回はこんな企画を? いつもの座談会じゃ駄目だったの?」

イリス「駄目ってことはないわよ、もちろん。でもほら、『本編』では語れない裏設定とか、そろそろバラしておいたほうがいいかと思って、ね。それに――」

ミーティア「それに?」

イリス「戯れに『アーカーシャー』から過去の記録を引き出してみたんだけどね、それを見てみたら、以前ニーナが『第一回、なんでもQ&A!』っていうのをやってるじゃない。それで、私もやってみたいな〜、って」

ミーティア「戯れにどんだけすごいことやってんのよ!?」

イリス「それと、ニーナのやったQ&Aは『物質界』から見た回答になっちゃってたのよね、基本的に。だから私は『階層世界』も視野に入れた回答をしていこうかと思って」

ミーティア「無視!?」

イリス「じゃあ、早速始めましょうか。まず一つ目の質問は『座談会書く暇あるなら、早く続き書けよ!』さんから」

ミーティア「ちょっと! またしても無視!?」

サーラ「耳に痛いペンネームだね。いや、ラジオネーム?」

ミーティア「これ、ラジオなの?」

イリス「ラジオだと思えばラジオ。そうでないと思うのならそうでないのよ。――で、質問内容は『どうしてイリスは第七階層世界の存在なのに、第八階層世界にある『アーカーシャー』から記録を引き出せるの? 第八階層に行けないんだから、触れることだってできないんじゃない? というか、シリウスは触れてたよね?』ですって」

ミーティア「言われてみれば、その通りね。よくよく考えてみるとおかしいことだらけのような……」

サーラ「第七階層にいる人はちょっとの間だけなら第八階層にもいけるとか、そういう風になってるの?」

イリス「いいえ、なってないわよ。第七階層は第七階層、第八階層は第八階層、自分の魂が磨かれない限り、自分の意志で上の階層に行くことは不可能だから」

ミーティア「じゃあ、どうやって……?」

イリス「ええとね、まず『アーカーシャー』には『アーカーシャーの管理者』というのが何人かいて、そのうちのひとりが私の元同僚だったりするのよ。物質界風に言えば『同期の桜』というやつね」

ミーティア「ふむふむ」

サーラ「同期とか、そんなのがあるんだ……」

イリス「で、その元同僚の管理者から、力の一部――『アーカーシャーへの限定的なアクセス権限』をもらったの。そう、私がシリウスにしたのと同じように、ね」

ミーティア「えっと、それってつまり。その管理者に引き上げてもらってるようなものってこと? シリウスに至っては、管理者に引き上げてもらってるイリスに引き上げてもらってる?」

サーラ「自分の力で行くことはできなくても、上の存在が引っ張り上げてくれれば、上の階層に行ける……ってことなのかな?」

イリス「そういうこと。理解が早くて助かるわ。じゃあ、次の質問にいくわね。ミーティア、読み上げよろしく」

ミーティア「はいはい。えーと、『サーラ大好き!』さんから。『第五階層世界以上に心が通じていると、どうして通心波(テレパシー)が使えるの?』ですって。……知らないわよ、そんなこと。使えるから使えるんでしょ」

サーラ「そんな投げやりな……。もっとちゃんと回答しようよ」

イリス「ミーティアにはわからないから、ああいう態度になるのよ。ほら、ミーティアは通心波(テレパシー)使えないし。というわけで、通心波(テレパシー)の使えるサーラ、代わりに答えてあげて」

サーラ「ええっ! わたしが!?」

ミーティア「ムキーッ!」

イリス「ほら、間違ってる部分があったら、ちゃんと補足してあげるから」

サーラ「う、うん。それじゃあ。――えっとね、第三階層世界――『物質界』と第四階層世界を除いた、第五階層以上の階層世界では、他人の心がダイレクトに伝わってくるんだよね。ガラス張りの心っていうのかな。その性質上、第五以上の階層には『善人』しかいないわけなんだけど」

ミーティア「ああ、それはそうよね。悪人の思考が常に読み取れるようじゃ、心が壊れちゃうもの」

サーラ「ミーティアちゃん。それは正しいようで少し違うんだ。第五階層世界以上の存在が醜い心を読むのを嫌ってるんじゃなくて、第四階層世界の住人が醜い心を読まれるのを嫌がってるの。追い払ってるんじゃなくて、近づいてこようとしないの」

イリス「話を戻すけど、それだけじゃ通心波(テレパシー)を使える理由にはならないわよね?」

サーラ「あ、うん。そうだね。第五階層世界以上から存在するようになる理――『ガラス張りの心』を、この物質界においても適用させられる素養がある人間のみ、通心波(テレパシー)が使えるの。あ、使えるといっても、普段はダイレクトに流れ込んでくる人の心を遮断しているんだよね。通心波(テレパシー)を使っている状態っていうのは、いわば自分の心を完全に開いている状態っていうのかな。普段は遮断しておかないと、半端ない情報量や人の悪感情に押し潰されちゃいそうになっちゃうから」

ミーティア「要するに、自然体でいると嫌でも通心波(テレパシー)を使ってるのと同じ状態になっちゃうってこと? 普段は力をセーブしているようなものだと?」

サーラ「そういうことだね。――これでいいかな? イリスちゃん?」

イリス「ええ、バッチリ。――では続いて『これがわかれば大賢者になれるであろう男』さん。質問内容は……なになに、『心が通じるって、そもそもどういうこと?』」

ミーティア「ふふん、心が通じるっていうのはね……。…………。……心が階層世界に通じるってことよ!」

イリス「またそれ?」

サーラ「わからないなら、わからないって素直に言っちゃったほうがいいよ? ミーティアちゃん」

ミーティア「うるさいうるさい!」

イリス「じゃあ、ここは私が答えるとするわね。心が通じるっていうのは、その階層世界にいたときと同じ心境になるということよ。つまり、『利他』の心を持っている状態なら、第七階層世界に心が通じているといえるわ」

ミーティア「あれ? ということは、上のほうの階層世界に心を通じさせるのって、実はかなり簡単?」

イリス「まさか。物質界にいる人間の心は移り変わりやすいからね。ほんのちょっとの間だけなら通じることがあっても、その状態を持続させるのはすごく大変よ。そして持続させることができない程度の通じ方なら、『心が通じた』なんて表現を用いることはできないわ」

サーラ「わたしは第五階層世界に心が通じてるんだよね?」

イリス「ええ。それも、常にね。だから普段から遮断していないと人の心が流れ込んできちゃうのだし」

ミーティア「ちなみに、あたしはどのくらいの階層に心が通じてるの?」

イリス「…………」

ミーティア「なぜ気まずけに目を逸らすっ!」

イリス「こ、こほん。じゃあ、次のお便り。『神フェチ』さんから、ね。『『スペリオルシリーズ』で一番偉い存在は誰ですか? 造物主(クリエイター)? それとも界王(ワイズマン)? はたまた闇を抱く存在(ダークマター)? あ、意表をついて聖蒼の王(ラズライト)?』ですって」

サーラ「聖蒼の王でしょ?」

ミーティア「や、それは違うわよ、サーラ。正しい答えは界王」

イリス「どちらもハズレ。聖蒼の王は確かに『最高神』とされているし、界王はそれを創った存在だけど、その界王や、同格であるクリエイターやダークマターを創った存在もまた、いるのよ?」

ミーティア「いたっけ……?」

サーラ「聞いたことないよね?」

イリス「でしょうね。でも事実、存在するのよ。『ゼロから『世界』を『創造』した、『世界』の『主(あるじ)』たる存在』――『創造主』が。なんでも、第二十階層世界よりも更に上に住んでいるらしいわ。詳細は私にもわからないけどね」

ミーティア「イリスにもわからないって……」

イリス「ちなみに、人間として生まれるレベルの最高神は第九階層世界に住まう十柱の神々。その下に私の元同僚とかがいて、更に下に私や界王の本体、そのまた下に『神格』を持つ者の中ではもっとも低級といえる聖蒼の王が存在するわ」

サーラ「聖蒼の王がもっとも低級!?」

ミーティア「最高神であるはずなんだけどなぁ、聖蒼の王。なんか格が一気に下がったような……」

イリス「あなたたちより上位の存在であることには変わりないわよ。だから敬う心は忘れずにいなさい」

ミーティア「ちなみに、イリスもやっぱり『神格』を持ってるの?」

イリス「もちろん。第六階層世界の上段階以上に住んでいるっていうことは、そういうことだからね」

ミーティア「それってつまり、『真理体得者』になったっていうこと!? どうやって!?」

イリス「ああ、そういえばそういう質問のハガキもきていたわね。でもこれは一番最後に回す予定だから、その質問の回答もそのときにね」

ミーティア「了解。じゃあ、さっさと次のハガキにいきましょう!」

サーラ「じゃあ、次のお便り。『将来、魔法使いになりたい八歳児』さんから。『魔法使い、魔道士、魔術師の違いってなに?』だって」

ミーティア「これは誰でも答えられるわね。というわけで――」

サーラ「じゃあ、ハガキを読んだわたしが答えるね」

ミーティア「が〜ん! ……いいもんいいもん、途中で割り込んでやるもん!」

サーラ「『魔法使い』っていうのは、魔道士以外にも僧侶や巫女、魔道戦士なども含めた『魔の法則を使うことの出来る人のこと』だね。だから一般人相手でも『魔法使い』って呼称することはあるんだよ」

ミーティア「魔道士っていうのは、あれね。『魔道』――『自分のための道、自分のみを救う道』を歩み、『本質を探究する者』。『真理を体得すべく生きる者』としてもいいかもしれないわ。ちなみに、魔道戦士が魔法戦士と呼ばれていないのは、自分の身を護ろうと剣術に手を出した魔道士が、研究よりも戦い寄りになっていっちゃって、そういう人たちが最初に『魔道戦士』と呼ばれたからなのよね。だから現在、魔道戦士は『魔道』を歩んでも、『本質』や『真理』に辿り着こうともしていないわ」

イリス「そして最後に魔術師だけど、残念ながらこの呼称は正式なものではないわ。魔術を使う者のことをそう呼ぶ者がいたというだけで、ね」

ミーティア「さあ、サクサクいくわよ! 次は『Dランクの駆け出し魔道士』さん! 『魔術はどういう原理で発動しているのですか?』……自分で調べなさい、Dランク魔道士!」

イリス「それはあんまりな返しじゃない?」

ミーティア「なに言ってるのよ! これ、明らかにズルしようとしてるわよ! 自分で調べさせないでどうするのよ!」

イリス「それでもせっかくのハガキなんだし」

サーラ「それに、この程度のことを報告してもランクアップなんてできないから大丈夫でしょ」

ミーティア「それはそうだけど……! しょうがない、説明するか。魔術っていうのは、まあ、基本的には精神同通の法則と代償の法則で成り立っているわ。あ、精神同通の法則は波長同通の法則とも呼ばれているわね」

サーラ「それじゃ全然わからないと思うよ?」

ミーティア「ここまで教えてあげたんだから、自分で調べなさいってこと!」

イリス「じゃあ、代わりに私が。まずは説明しやすい代償の法則からね。これは魔術を使う際には必ずなんらかの代償――主に魔法力と魔力が必要になるということ。もうひとつの法則――精神同通の法則は、力を借りる存在に近い精神状態に持っていかないと、力を借りることはできない、という法則」

サーラ「わたしは魔族の精神状態に自分の精神を近づけることができないから魔界術を使えないし、同じく負の感情を心に満たすことも苦手だから黒魔術の威力も弱いんだよね。呪文の詠唱は精神同通を促進させるためにあるんだけど、その『詠唱』を用いてもなお、やっぱりわたしには使えなかったり」

イリス「それと、このとき憶えておかなきゃいけないのが、必要以上に自分の精神を魔族とかと同じものにしないこと。というのも、魔界術を得意とする者はね、第四階層世界の下段階――『地獄』の奥にある『魔界』に心が通じていることが多いのよ。結果、道を踏み外したりするの」

ミーティア「自分の力だけで使っている魔術は、精神魔術だけなのよね。だから魔法力の消費も精神魔術が一番多い」

イリス「そうね。でも、厳密に言えば精神魔術も神の力を借りてるといえるのよ?」

ミーティア「嘘!? 自分の精神のみに拠(よ)って力を具現化させるから『精神魔術』って言うんでしょ!?」

イリス「それはそうなんだけど……。ミーティア、オーラって知ってる? 後光とも呼ぶんだけど」

ミーティア「?」

イリス「そのオーラはね、第六階層世界に心が通じるようになってくるあたりから、かなり大きく現れるようになるの。もちろん、肉眼では見えないけどね。で、このオーラは自分から発生してもいるんだけど、神から与えられた部分も少なからずあって。そのオーラが人間の精神力を高めることに繋がっているのよ。だから――」

サーラ「自分の精神のみでつかっているわけじゃない、と?」

ミーティア「そ、そういうもの……?」

イリス「そういうものなの。それと精霊魔術に関してだけど、これもやっぱり精神同通と代償の法則がメインになってくるわ。でもね、それ以外にも『精霊』が『聖霊』であることに本能的にであっても気づいている人間が使うと、より威力の高い精霊魔術を使えるようになる、という理もあるのよ」

ミーティア「ん? なんか、引っかかるような……」

イリス「引っかかって当然。あなたのすぐ近くにも『聖霊魔術』とも称する魔術を使える人間がいるもの。そう、常識外れな威力の火術を使う、アスロックという人間が、ね」

ミーティア「あれって、そんな理由があったの!? や、確かにそれなら説明がつく気もするけど……」

サーラ「さて、じゃあ最後のお頼り。『のちに聖戦士となる僧侶に弟子入りした魔道士』さんから……って、マルツ! なにやってるの!」

ミーティア「あははっ! マルツもやるわね! で、内容は?」

サーラ「う〜んとね、『真理体得者にはどうすればなれるんですか? 『本質の柱』に辿り着くのが条件だというのなら、どうすれば辿り着けるんですか』だって。もう、マルツったら……」

ミーティア「まあまあ、魔道士なんだから訊きたくなるのは当然だって。で、イリス。どうすれば真理体得者になれるの? ねえねえ、イリスはどうやってなったのよ!」

イリス「まず、最初に誤解を解いておくけど、私は真理体得者じゃないわよ。『本質の柱』に辿り着けてもいないし」

ミーティア「ええっ!?」

イリス「当然でしょう? 『神格を持つ者』と『真理体得者』はイコールじゃないんだから。――それにしても、難しい質問を送ってきてくれたものねぇ、サーラの弟子も」

サーラ「ごめんなさい」

イリス「謝る必要はないわよ。別に怒ってるわけじゃないもの。でも、どう答えたものか……」

イリス(『本質の柱』から知識を得れば、確かに真理体得者にはなれるだろうけど、それって『死ぬ』のとほぼ同義だものね。う〜ん、とりあえずは……)

ミーティア「どうしたの? なんか複雑な表情で黙り込んじゃって」

イリス「うん? ちょっと、ね。で、回答としては、二つあるわ。ひとつは『心の在り様』によって辿り着くこと、もうひとつは『知識』を得て辿り着くこと。魔道士は主に、後者の方法で真理体得者になろうとしてるわね。だから知識を得ようと『本質の柱』を目指そうとする」

ミーティア「ふむふむ」

イリス「でもその方法で真理体得者になった場合はね、『神格』を得られないことが多いの。それに、心が容易く揺らぐため、あっさりと堕ちもする」

ミーティア「え? なに、まさか……」

サーラ「一度、真理体得者になった人でも、真理体得者じゃなくなっちゃう場合もあるの?」

イリス「ええ、割とよくあることね。『心の在り様』――『高い精神性』が伴ってないんだから、当たり前のことではあるんだけど。それと、真理体得者になった者は、物質界では生きづらくなることもあるわ。価値感――見ている世界が変わっちゃうから」

サーラ「じゃあ、『心の在り様』のほうから目指したほうがいいんだね、真理体得者っていうのは」

イリス「そうね。そのほうが物質界的に見ても、少しはマシ。方法は、まあ、簡単といえば簡単。難しいといえば難しいわね」

ミーティア「ごくり……」

イリス「そう構えることはないわよ。要は、いつも笑顔でいられるような――穏やかに微笑(わら)っていられる人生を送ること。揺れない心を持つこと。そして――他人の幸福のために生きようと努力すること」

ミーティア「無理すぎる!」

イリス「そうね。『自分がすべて』である魔道士には難しいでしょうね。実際、真理体得者になった人間は魔道士でない人間のほうが多かったりするし。でも、『そうしよう』と努力することくらいはできるでしょう?」

ミーティア「まあ、それなら……いや、どうだろう」

イリス「どちらにせよ、今日はこのあたりでお開きね。――皆、ここまで付き合ってくれてありがとう!」

サーラ「続きは……しばらく公開されないかもだけど、こうやって座談会はちょこちょこやるかもしれないから、これからもよろしくね!」

ミーティア「う〜ん、ヒントはつかめたような、全然つかめてないような……。ともあれ、じゃあね!」



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