物語のはじまり
ああ、また年が明けちまったなぁ、と。
目の前に広がる立派な町並みを眺めながら、おれは呆れと達観、そして安堵が混ざり合った息をついた。
ガルス・シティを発ってから3年弱。長い旅路の果てにようやく辿り着いたこの街の名はスペリオル・シティ。スペリオル聖王国の王都である。
今年は蒼き惑星(ラズライト)歴1902年。そして今日は光の月1日。……うん、昨日は蒼き惑星歴1901年の闇の月60日だったから間違いない。
さて、宿屋でも探すか、とおれは寝癖がついたままになっている短髪の黒髪を掻きながら、一歩、足を踏み出した。まだ昼を少し過ぎたばかりなので焦る必要はないが、それでも宿は早めに抑えておいたほうがいいに決まっている。特に、おれの場合は。
だって。
あまり認めたくはないけれど、おれは重度の方向オンチなのだから……。
「…………。はぁ……」
ああ、迷ったなぁ。5分と経たずに迷ったなぁ……。ああ、これだから広い街ってのは……。
とりあえず、高台にある城を目印に街の入り口まで戻ることにする。ちなみに周囲は完全に住宅街。城下町だというのに、やけに質素な造りの家が目立った。
「まあ、王都に住んでいる人間が全員金持ちなわけじゃないってことだよな」
特に感傷的になることもなく、ただ、なんとなくつぶやいてみた。一人でいると自然、独り言が多くなるのだ。
「とにかく宿屋だ、宿屋。メシ屋を兼ねている宿屋。腹が減って仕方なくなってきた……」
それからいくらか歩き回り、なんとか大通りに出る。
「いらっしゃい! いらっしゃい!」
「さあさあ、お立ち合い! こちらの闘士の繰り出す、紅球烈蹴波(こうきゅうれっしゅうは)によるリフティング、見なきゃ損だよ!」
「おや、そこのお人。絞りたてのジュースはいかがかな?」
「…………」
すごい活気だ。さすが王都だけのことはある。いや、今日が新年一日目だからこの活気なのだろうか。どちらにせよ、正直、気圧された。
というか、おれはこの活気に気づくことなく、質素な家が並ぶ住宅街に迷い込んでいたのか……。
「お、兄さん。いま、うちの用意した闘士と試合して勝てたら賞金1000リーラ、という催し物をやっているんだが、どうだい? ちょっと挑戦していかないかい?」
「え? あー、いや、おれは――」
断ろうとした瞬間。
「爆炎乱舞(クラッカー・ボム)!」
まだ若い少女の声と、連続する爆発音が、耳に届いてきた! 爆発が起きている場所は、おれを誘ってきていた男の背後に出来ている人だかりの中からか!?
「うわあぁぁぁっ!?」
少し遅れて、男の悲鳴も聞こえてきた。何事かと思わず人だかりの中へと入っていくと、そこには<爆炎乱舞(クラッカー・ボム)>によって生じたのであろう、いまなお続いている小爆発と、それから逃げまどっている中年男性、そして、それを見ながら呆れたように肩をすくめて「やれやれ」などとこぼしている少女の姿。
少女の年齢は、大体13歳といったところだろうか。顔立ちは、かなり可愛い部類に入るだろう。もっともいまは、隠そうともしていない呆れの色がその緑色の瞳にあるためか、少々小憎たらしい印象を受けるが。
服装は赤い貫頭衣(かんとうい)に黒のズボンと、簡素ではあるが質のよさそうなものを身にまとっている。
その少女が小爆発が収まると同時に中年男性へと駆けた。オレンジ色の長いポニーテールをなびかせながら。
彼女の右手は両腰にそれぞれ一本ずつ提げているエアナイフのうち、左腰のほうへと伸びており、怯んでいる男にそれで斬りつけしようとしていることは明らか。
止めに入るべきか? いや、でもこれはここの見世物――おそらくは賞金をかけた試合のはずだよな? なら下手に止めに入るのはマズいか?
しかし、彼女の獲物は風の魔力をまとわせて切れ味を高めてあるエアナイフ。少女にその気があれば――いや、場合によってはその気がなくとも男を殺してしまいかねない。
それが、おれの故郷で行われていた『とある訓練』を思いださせた。
おれの故郷、それはガルス帝国首都、ガルス・シティ。
そこでは優秀な――死を恐れない戦士を育てるため、『相手を殺してもかまわない戦闘訓練』が当たり前のように存在していた。
死を恐れない、というのは、あらゆる意味で、だ。自分の死はもちろん、相手を殺してもかまわないというルールを設けることによって、人を殺すという行為に疑問や罪悪感を覚えないようにする、という。そんな、最低で最悪な戦闘訓練。
もちろん、それを鵜呑みにして、訓練中に本当に人を殺していた奴はごく少数ではあったけれど。それでも『少数は嬉々として殺していた』というのも、また、事実で。
そんな光景が、目の前のそれと重なる。
おれは。
少女が間を詰めきる前に彼女のほうへと向かっていった。ほとんど反射的に。深く考えることなく。だって、おれにはその戦闘訓練で間違って人を殺してしまい、苦悩していた『親友』がいたから――。
「おい! ちょっと待――」
「――ふっ!」
「げぐっ!?」
……いや、まあ。向かっていきはしたけれど、だからといって必ずしも間に合うというわけでもなく。おれが声を上げたと同時、少女の攻撃は男のわき腹に突き刺さり、彼はその場に倒れ込んでしまっていた。
相手の意識がなくなったことを目で確認するなり、少女は男のわき腹からバックステップ気味にそれを抜く。――男のわき腹に突き刺さっていた、自身のつま先を。
そう。少女は結局、最後までエアナイフを抜かなかった。腰に手を伸ばしたのは相手を怯ませるためのフェイントだったらしい。
「殺傷能力なんてゼロに等しい爆発の連続に怯んだうえに、あの程度のフェイントも見抜けないなんて、この国の闘士の質も落ちたもんね。さて――」
呆れたようにこぼし、少女は一度言葉を区切り、おれへと視線を向けてくる。
「どこからかかってきても、あたしはかまわないわよ、挑戦者さん。あ、言っとくけど、あたし強いから、手加減なんていらないわよ。というか、子供だと思ってなめてかかってきたら、マジで怒るから」
「へ? いや、おれは――」
「おおっとぉ! 謎の美少女魔術士、試合開始と同時に挑発だあぁぁぁぁっ! 対する謎の美形戦士はどう応えるか!?」
なんかいきなりアナウンスを始めた、さっきおれを誘ってきていた男。しかし、ちょっと聞き捨てならないところがあった。
「ちょっ! おい! 試合開始と同時って……!」
おいおいおいおい! なんだ? いつの間におれがこの少女に挑戦することになったんだ!? いやまあ、銀色のマジック・アーマーやショルダー・ガードを装備しており、腰にはエアブレードまで提げている、というおれの格好から考えれば、挑戦者と間違われても文句は言えないのかもしれないが……。
あ、でも『謎の美少女魔術士』って言われていることからも、ビジュアル的にも、さっきの試合、この少女のほうが挑戦者だったんだよな? なら、なんで彼女に賞金を渡さないでおれと戦わせるんだ!?
「――あら、どうしたの? いまの試合見てて怖気づいちゃったかしら? 正直ね、あの程度のヤツ相手じゃストレス発散にもならなかったのよ。だから、来ないのならあたしのほうからっ!」
バックステップでおれから距離をとり、呪文の詠唱を始める少女。……ああもう、やるしかないか!
『あの程度のヤツ相手じゃストレス発散にもならなかった』のあたりで、おれをこの試合に放り込みやがった男が気絶したままの闘士を運びながら額に青筋を浮かべていたが、おれはそれを無視して腰のエアブレードを抜き、構えた。
もちろんこれで斬りかかるつもりはない。あくまで少女を怯ませるのが目的だ。
しかし少女は剣を抜いたおれに、むしろ不敵な笑みを返してくる。まるで、望むところだとでも言いたげに。それを見て、おれはエアブレードを牽制目的に使用することに決める。そしておれもまた、呪文を唱え始めた。
先に呪文の詠唱を終えたのは、当然ながら少女のほう。
「風刃裂牙(エアロ・ファング)!」
……って、おいおい! ただの試合でそんな危険な術を使うか!? 普通、それよりも格段に威力の落ちる<裂風刃(エアロ・カッター)>あたりを選ぶだろう!
とはいえ、心の中でぼやいていても状況は変わらない。おれは呼気を漏らさずにエアブレードを一閃。詠唱を途切れさせることなく、凶悪なまでの威力を持つ風の刃を霧散、消滅させた。おれの武器が風の魔力が込められている剣――『魔道武器(スペリオル)』だからこそ、こういった真似もできる。なんの魔力も込められていないロングソードで同じことをしたら、今頃は確実にあの風の刃で深手を負わされているだろう。
――刹那!
「――てやあっ!」
<風刃裂牙(エアロ・ファング)>を放つと同時におれのほうへと駆けてきていた少女の、伸び上がるような蹴りが襲いくる!
……まあ、もっとも。
パターンがさっきの男に仕掛けたときとほぼ同じである。おれは余裕を持って少女の一撃をかわし、再びエアブレードを振るって間合いをはかった。
「……なるほど。さっきと同じテは通用しない、か。そうこなくっちゃ」
楽しげに少女がつぶやくと同時、おれは唱え終えた術を発動させる。
「火炎の矢(フレイム・アロー)っ!」
それに応えておれの目の前に現れる十数本の炎の矢。
「へ!? ちょ、あなた、それ、本当に火炎の矢(フレイム・アロー)!? 冗談でしょ!?」
怖気づいたのか、現れた炎の矢を見るなり顔を蒼くする少女。やれやれ、さっきまでの不敵な態度はどこへやら、だな。
「う、撃つんじゃないわよ。いくらあたしでもそれを全部消滅させるなんて、ちょっと出来そうにないし……。とりあえずそれ、空に撃ちなさい! 空に! 他の人を巻き込まないように!」
あ、なるほど。そういうことか。しかし……。
「そうは言うけどな。お前の使った風刃裂牙(エアロ・ファング)、あれだってけっこう危ないと思うぞ。もし、おれがかわしていたらどうするつもりだったんだよ」
「うっ、それは……」
言葉に詰まる少女。ふむ、あまり物事を深く考えずに実行してしまうタイプなのかもしれない。おれと同じように。
「と、とにかくっ! まずはそれ、ポイしちゃいなさい! ポイ!」
「ポイって……」
おれは赤ん坊か、と正直、呆れる。しかしそうするのが一番であることは間違いなさそうだった。
なので。
「――行け」
空に向けて、具現していた炎の矢を撃ち放つ。
少女はそれを見届けると安堵の息をつき、
「ま、まったく心臓に悪いことをしてくれちゃって……。……っていうか、あれ、本当に火炎の矢(フレイム・アロー)? 侵掠炎矢(サルトリー・アロー)並みの本数があったけど……」
「いや、あれは火炎の矢(フレイム・アロー)だぞ。というかだな、侵掠炎矢(サルトリー・アロー)ってのは一体なんだ?」
「はい!? あなた、侵掠炎矢(サルトリー・アロー)知らないの!? あんな強力な火術(かじゅつ)を使えるのに!?」
「なんだよ。悪いのかよ」
こんな子供にバカにされるというのは、なかなかにムッとくるものがあった。まあ、おれだって自分のことを自分で賢いだなんて思っていないけれど、それでもやっぱり――。
と、おれの表情から大体なにを考えているのか悟ったのだろう。少女がフォローするように声をかけてくる。
「いえ、別に悪くはないけどね? う〜ん、でもやっぱりなんだかちぐはぐよねぇ……。あのね、侵掠炎矢(サルトリー・アロー)っていうのは火炎の矢(フレイム・アロー)を強化した術で、使い手の力量にも関係するけど、基本、本来なら十本くらいしか出せなかった炎の矢を十数本まで出せるように――」
「ちょっとちょっと! お客さん方! いま話し込まれちゃ困りますよ!」
割り込んできたのは、試合開始と同時に引っ込んだはずの男。闘士の姿がないところを見るに、あの男を休ませに行っていたのだろうか。
それはどうでもいいとして、正直、おれとしては『そんなことで困られても……』という感じなのだが、しかし少女のほうはそうでもないらしく、
「あ、ゴメン。気になることがあるとつい、ね。――挑戦者さん、とりあえず試合続行といきましょうか。あなたにはちょっと訊きたいことがあるんだけど、それは試合が終わってから、ということで」
「へ? なんだ、まだやるのか?」
この人ごみの中でまだ戦(や)り合うつもりだったのか、この少女は。
「もちろん。いまのは単なる小手調べみたいなものだったんだからね。本番はこれからよ。――あ、ここからはお互い、他の人を巻き込まないように飛び道具系の術はナシにするってことで」
「いや、魔術ってのは、大抵のものが飛び道具系のものじゃないか?」
「あら。あなたの術のストックにはその系統しかないの? それはご愁傷さま。でも、あたしの場合はそうでもないのよね。まあ、あなたにはエアブレードがあることだし、なんとでもできるでしょ。――さて」
一息にそこまで言うと、ポニーテールの少女はつま先を地面にトントンとやって、呪文の詠唱を開始。さらに左の腰に手を伸ばし、おそらくは防御に使うためなのだろう、エアナイフを構えた。
さて、おれの魔術のストックには飛び道具系以外のものがないのかというと、実はそんなことはない。なのでその中からひとつを選択し、すぐさま呪文を唱え始める。――まあ、この術はなんだかんだいって、攻撃呪文ではなかったりするのだが。
「精神裂弦操(ダーク・ストリングス)!」
またしても先に呪文が完成したらしい少女が呪力を解き放つ!
地面に向けて伸ばした左の掌に黒いなにかが収束していき、やがてそれは一本の黒い『鞭』を形作った。
少女は握った感触を確かめるように2度3度とそれを振るい、
「――行くわよっ!」
ワンパターンにも、また距離を詰めてくる。……いやまあ、こればかりは相手に直接当てなければ意味がないため、イヤでも間合いを詰めなければいけないのだろうが。それにリーチの長い『鞭』を作りだしたあたり、おれの剣が届く範囲内で戦うのは危険だとわかってもいるようだった。
――まあ、なんにせよ。
おれには、その『鞭』の届く間合いにすら、入らせるつもりはないんだけどな。
少女に背を向け、円を描くように走る。彼女に間合いを詰めさせないように、しかし人ごみにも突っ込まないように。
そして。
充分な距離をとって、おれは術を発動させた。
「火炎障壁(ファイアー・ウォール)!」
おれと少女の間に現れる、『炎の壁』。
いや、実は使うのが難しいんだ、この術。
一応、防御のための術なのだけど、『炎の壁』である以上、突っ込んでくるものが存在するなら、当然この壁はそれを呑み込み、焼き尽くす。
そのため、少女がこの『炎の壁』の出現に気づいて、立ち止まれるくらいの距離をとって発動させる必要があった。
結果は、まあ、上手くいったと思う。少女が『炎の壁』の向こう側から「のわあぁぁぁぁっ!?」と驚きの声を上げていた。
それからすぐに『炎の壁』を回り込んでこっちに駆けてくる彼女。見たところ、おれの狙い通りヤケドも負わなかったようだし、精神集中が切れでもしたのか、手から漆黒の『鞭』も消えていた。また、血相を変えてなにかわめいているあたり、なにかの術の詠唱をしているということもなさそうだ。
「ちょっと、あなた! これ、なに!?」
おれに掴みかかってくると同時、『炎の壁』を指差す少女。いや、なにって……。
「もちろん火炎障壁(ファイアー・ウォール)。――さすがにこれには驚いただろ?」
なにしろ『炎の壁』は、背の高い部類に入るおれですら見上げるほどの高さを持っているのだから。背の低い彼女には驚嘆ものだろう。正直、このまま戦意を喪失してくれれば、一番よかったのだが。
しかし彼女は、顔を蒼ざめさせたまま、おれの服を掴んだままで、更にわめきたててきた。
「火炎障壁(ファイアー・ウォール)って……。嘘でしょ!? あれ、『炎の壁』じゃなくて『マグマの壁』じゃない! ――と、とにかく早く消しなさい! 早く!!」
「マ、マグマ? なんだそりゃ?」
「んなことどうでもいいでしょ! 早くあれを――」
「へ? ああ、そう慌てるなって。三十分もすれば自然に消えるから」
「ちょっ!? さ、三十分も出たままなの!? あれ!?」
彼女の言うところの『マグマの壁』を指差したまま、ポニーテールの少女は「うわあぁぁぁ……」と頭を抱えてうずくまってしまった。……うん、まあ、とりあえず彼女の戦意を喪失させることには成功したみたいだし、よかったよかった。
おれの出現させた『炎の壁』が消えるよりも先に。
おれはポニーテールの少女に手を掴まれて、そのままあの場から逃げ出していた。もちろん賞金である1000リーラは、おれも彼女ももらうことなく。
人ごみを抜けるとようやく落ち着いたのか、少女が手の甲で額の汗を拭った。
「……ま、まったく、あなたはなにを考えて……」
「なんだよ。おれはちゃんと、見物人のほうに飛んでいかない術を使ったじゃないか」
「それにしたって、あの『マグマの壁』はないでしょ! 大体あれ、なんて術……?」
それはさっきも言ったと思うのだけれど……。
「だから火炎障壁(ファイアー・ウォール)――」
「いやいやいやいや! 普通、火炎障壁(ファイアー・ウォール)でマグマを具現させることは出来ないから!」
「そうは言われても、おれには実際に出来るぞ」
少女は「いやまあ、そうみたいだけど……」と疲れたように息をつく。それからうつむいてブツブツと「いまは光の月だし」とかなんとかつぶやき始めた。
「光の月がどうかしたか?」
「うん? いえ、いまが火の月だったらあの術の効果にも納得が――いや、いかないけど、それでも少しは……」
「なにをわけのわからないことをブツブツと……」
「別になんでもないわよ。気にしないで。
……でも、だとすると生まれてから今日まで火の精霊魔術しか使っていないということに……? それもかなりの頻度で?
いや、侵掠炎矢(サルトリー・アロー)級の火炎の矢(フレイム・アロー)はともかくとして、あの『マグマの壁』はそう仮定したって非常識すぎるか。他にもなにか要因が……。
大体、生まれてから火術しか使ったことのない人間なんているわけが――」
気にしないでくれと言われても、隣でこんな思わせぶりな発言を連発されちゃあなぁ……。大体おれ、そういう『わからないまま』というのがかなり苦手なタチだったりするし。なんというか、豆腐を一度も噛まずに飲み込んだときのような気持ち悪さを感じるというか……。
とりあえず、このままスルーすることは出来そうになかった。いや、この場合、おれじゃなくたってそのまま流すことなんて出来ないはずだ。
「なあ、おれの使った火炎障壁(ファイアー・ウォール)って、そんなに変だったのか?」
おれの問いかけに、彼女は右手をあごに当てて前を向いたまま返してきた。しかし、こいつのお子様な外見にはなんとも似合わないポーズだなぁ……。
「変っていうかね、常識的に考えてちょっとあり得ないのよ。そりゃ、マグマだって『炎』と定義できるんでしょうけど、いままで火炎障壁(ファイアー・ウォール)で『マグマの壁』を出現させることのできた魔術の使い手なんて、あたしの知る限りでは皆無だもの」
「それはお前の知る限りでは、の話だろ? 現におれは出来てるんだ。おれと同じことをできる奴が過去に――いや、いまの世の中にだっていておかしくはないだろう。
これはおれのじいちゃんがよく言ってたことなんだけどな、ええと、自分に認められることしか認めない奴は、イギュレラーなことが起こった場合に……ええと、なんて言ってたっけかな、…………。そうそう、どうしようもなくなるんだってよ」
「あなた、その言葉の意味、絶対よくわかってないでしょ? それと『イギュレラー』じゃなくて『イレギュラー』。……まあ、あなたの言いたいことはわかるわよ。あたしの知らない情報があるってことを前提にして思考を展開させろってことでしょ?」
「…………」
え、え〜と……、情報? 前提? 展開?
おれ、そんなことは一言も言ってないと思うのだけれど……。
「……そういうことでしょ?」
どこか、シラーっとした瞳が向けられる。言ってることはよくわからないが、とりあえずうなずいておくことにしよう。うん。
「……そ、そうそう。よくわかったな」
少女のおれを映す瞳に呆れの色が濃くなった。
「……はぁ。まあいいわ。追及する時間も惜しいし。で、まあ、あなたの言うことはもっともだけどね、でもそれ、あたしに限っては考慮する必要がないのよ」
「なんか、まるで自分の知らないことなんてなにもない、とか言いたげだな」
「そう。実際、そう言ってるの。少なくとも『魔術』のことに関しては、あたしの耳に入ってこない情報なんて、そうそうないのよ。まして今回の場合は『火炎障壁(ファイアー・ウォール)』で『マグマの壁』を作りだせる『魔術の使い手』という、ものすご〜くレアなケース。
まあ、それでもあたしは今回、あなたの存在を知らずにいたわけだけど、それはあくまで『そんなこと出来る人間なんているはずない』という思い込みがあたしにあったから。もし、あたしがその気になって調べてさえいれば、こんなレアな情報はすぐに――っと」
突然、少女が周囲に素早く視線を走らせる。……な、なんだ?
「ど、どうしたんだ?」
「ちょっと、ね。まあ、気にしないで」
「またそれか。はっきり言わせてもらうけどな、そういう思わせぶりな発現や態度を連発するのは、なかなかに人を不快な気分にさせるものなんだぞ」
ちょっとイラッときて、おれは少し強めにそう言った。すると少女は、
「……う、それはそうかも。ごめん」
なんか、意外に素直に謝ってきた。
「いやまあ、いいけどな。で、一体どうしたんだ?」
「いいけどな、とか言うくせに訊いてはくるのね……。うんっと、ちょっと家の人を捜していただけよ」
「なんだ? お前、迷子か?」
「違うわよ! 子供扱いしないでよね! あたしは家の人を見つけたいんじゃなくて、家の人に見つかりたくないのよ!」
見つかりたくないって……。
「つまり、家出中なのか? それはそれで子供のすることだとも思うけどな。いや、待てよ。おれの親友は15だったか16だったかのときに家出したんだったっけか。なら別に家出したからって子供ってわけでも……。いやいや、でもアイツの精神年齢は間違いなく子供……」
「あなたこそなにをブツブツ言ってるのよ。それに15か16のときに家出したって言うのなら、その人とあたし、立場同じじゃない」
言われて、おれは少女をまじまじと見てしまった。どう高めに見積もっても14歳くらいにしか見えないのだが……。
「あ、なにその胡散臭げな眼差しは! 言っとくけど、あたしはこれでも15歳! それにもうすぐ16になるんだからね!」
「…………。童顔ってやつか。あ、いや、でも15にしては色々なところが成長してな――」
「なにおうっ! 誰が背が低くて胸がないですって!?」
「いや、そこまでは言ってないだろ。むしろ性格がかなり幼いと、おれは思う」
「うるさいわねっ! どうでもいいでしょ、そんなことっ!」
「お前自身はどうでもいいと思ってなさそうだけどな」
「――ぬがあぁぁぁっ!!」
なんかキレられた! 理不尽にもいきなりキレられた! これだから『最近の若者は』とか言われるんだろう。
怒りに任せて放たれる彼女の拳を適当に受け流したり、あるいは受け止めたりすることしばし。スタミナはその小柄な身体に見合うほどしかないらしく、少女は拳を下ろし、ぜえぜえと肩で息をし始めてしまった。
「ま、まったく……、話が、すっかり、わき道、に……逸れちゃってた、わ……」
「……わき道って言えば、さ」
「はい? なに?」
「おれたち、結局どこに向かってるんだ? いま」
「いや、別に明確な目的地はないけどね。というか、あたしの言っているわき道っていうのは、そういう具体的かつ物理的なものじゃなくて……」
目的地といえば、とおれは傍らの少女がブツブツ言うのを無視して考え込んだ。
そう、おれは宿屋を探していたのだ。さっきの試合に巻き込まれたり、この少女に絡まれたりでちょっと忘れてしまっていたが。というか、だ。この少女はなんでおれについてきているのだろうか。彼女が家出してきたことだけは確かなようだが。……あ、そうだ。
「なあ、宿屋がどこにあるか知らないか?」
「はい!? いまのあたしのセリフにひとつでも宿屋を連想させるものがあった!?」
そう言われても、連想したからこそそのワードを出したのだけれど。そう告げると少女はまたしても額に手を当てて、どこか疲れた風に零した。はて? おれならともかく、なんでこの少女が疲れるんだ?
「あたし、あなたの思考がいまひとつ読めないわ……。はぁ、まあ、いいわよ。案内してあげる」
「そうか、ありがとな。――っと、そうだ。でもなんでおれについてきてたんだ?」
その疑問に彼女は「そう、それよ! それが本題!」とか大声を上げてきたが、おれはかまわず続けた。
「感じからして、この街には詳しいんだよな?」
少女は「ああ、また本題からずれた!」とかわめいていたが、気を取り直しておれの質問に答えてくれる。……なんか、律儀な性格してるなぁ、こいつ。
「そりゃ、あたしは迷子なわけでも、別の街の出身ってわけでもないから……。そういえば、あなたはどこの街の出身? アイ・シティ? それとも南のほうにあるユニオン・シティ?」
「いや、どっちも違う。おれはガルス帝国の生まれだよ」
「へ? この国の生まれじゃなかったんだ。――あ、じゃあ『刻の扉(ときのとびら)』を使ってきたの?」
「『刻の扉』? なんだそりゃ」
「あ、違うんだ。まあ、よく考えてみればそうよね。あれの使用許可って、そう簡単に下りないし。……って、あ。」
おれの「で? 結局、『刻の扉』ってのはなんなんだ?」という少々恨みがましいものの篭もった視線に気づいたのだろう。少し慌てた様子で説明を始めるポニーテールの少女。
「えっと、『刻の扉』っていうのはね、主要な都市には必ず設置されている魔道移動装置のことよ。これを使えばどれだけ距離が離れていても、それこそ一瞬で行けちゃうの。本当に比喩抜きで、ね。まあ、いまも言ったとおり、使用許可はなかなか下りないけどね」
「一瞬で、か……。すごいな。おれは3年近くかかったっていうのに……」
「はい? 3年? えっと、あなたはガルス帝国の生まれだって……。あ、フロート公国あたりで観光でもしてたの?」
「そんなわけないだろ。この国に用があって来たんだから、寄り道なんてしてる暇はなかったさ」
もっとも、寄り道する気はなくても道に迷ってしまい、結果として、この街に到着するのに3年弱もかかってしまったわけなのだけれど。おかげで旅立った当時は18歳だったおれも、いまではもう21歳……。
というか、普通は1年もあれば充分辿り着ける距離にあるのになぁ、ガルス・シティとスペリオル・シティは。
そういった事情はあまり、この隣を歩く少女には教えたくなかったのだけれど、おれが表情に出してしまっていたのだろう、ニヤ〜っとイヤな笑みを浮かべながらおれの顔を覗き込んできた。
「なになに? もしかして迷ってたの? あ、それもこの街を素通りして、ユニオン・シティまで行っちゃって、慌てて戻ってきたりとかしてたり?」
「…………」
どうしてこう要らない勘を働かせてくるかなぁ、この少女は。しかも言っていることは、実はおれのことを監視していたんじゃないかってくらいに的確だし。
どう答えても不愉快だったので黙り込んでいると、彼女はむしろ驚いた表情になった。
「え!? まさか本当にそうだったりするの!?」
それからも「え、ちょ、本当に!?」とか「ちょっとそれ、いくらなんでも間抜けすぎだって!」とか言ってくる。しまいにはその瞳に同情やなにか可哀想なものを見るような色まで宿ってくる始末……。
さすがに耐え切れなくなり、おれは地面に転がっていた石を軽く蹴った。
「仕方ないだろ、おれは重度の方向オンチなんだから……。大体だな、ガルス・シティからこの街まで直接、船が出ていればここまで日数がかかることも――」
と、そこで気づいた。少女の瞳の奥にある、さきほどまでとは違う感情に。それは隠し切れない――というか、隠そうともしていない呆れの色。それは段々と彼女の顔全体に広がっていく。
「ねえ、あなた本当にこの世界の人間なの? ガルス・シティからここまで直通の船を出すなんて、そんなこと出来るはずないじゃない」
その言い草にはさすがにちょっとムッときた。いや、だって、『この世界の人間なの?』ってのは、バカにするにもほどがある、とでもいうか。それに、
「なんでだよ? 普通に船は出てるじゃないか」
「そうね。フロート公国の最南端からガルス・シティやこの街、あとユニオン・シティまでとか、この街からユニオン・シティまでとかなら出てるわね」
……なんだって?
「船、出てたのか? ユニオン・シティからこの街まで? うわ〜、だったら使えばよかった……。おれ、そのこと知らなくて、この街まで歩いてきちゃったぜ……」
「そんなことどうでもいいわよ! というかどんどん話を逸らすな!
いい? 私たちの住むこの世界には大陸がひとつしかないっていうのは知ってるわよね? あ、いや、答えなくていい。また話がわき道に逸れたらイヤだから。
それで、この大陸の名前は『リューシャー大陸』。大陸の形状は……そうね、『凹』という記号を逆さまにしたような感じ、とでも言えばわかるわよね。
で、逆さまにした状態から見て、東側にある縦棒部分が『ガルス帝国』、西側にある縦棒部分がここ、『スペリオル聖王国』。ちなみに、この二つの国を繋ぐ感じの一番広い土地を持っている国が『フロート公国』なんだけど、まあ、さすがにあなたでもこれくらいは知ってるわよね」
無言でうなずくおれ。いや、実のところ、どこからどこまでがどの国の領土なのか、というのは微妙にわかっていなかったりもしたのだけれど、いまなんとなくわかったから、それでよしとしよう。
「あなたはおそらく、東から西にフロート公国を通ってここまできたんでしょうね。そう、大陸に弧を描く感じに。
で、いまあなたは、そんなことしなくても『凹』のへこんでいる箇所を船で通過すればいいんじゃないか、と言った。――そうよね?」
「……ああ、そうだな」
「…………。微妙に詰まったのが気になるけど、まあ、いいわ。でもこの『へこんでいる箇所』は『魔海』って呼ばれていてね。船での通過は難しいのよ。なぜなら、『へこんでいる箇所』には4つの小島が浮かんでいて、そこが魔族の領域だから。なんでも『高位魔族』と呼ばれる四体の魔族が、4つの小島にそれぞれ配されているらしいのよね。まあ、『高位魔族』のことはどこまで本当だかわかったものじゃないけど。
それでも魔族が棲んでいるっていうのは真実。魔族なんて、こっちからちょっかい出さなくったってなにをしてくるかわからないんだもの。わざわざそんな奴らがいる『魔海』に近づこうなんて思う船乗りなんていないってことよ」
「はぁ〜。そんな事情があったのか……」
おれも魔族と戦ったことが何度かあるのだが、あの強さはなんというか、ちょっと、反則的だった。もっとも弱いと思われるエビル・デーモンならまだしも、それ以上の奴相手となると、おれでも絶対に勝てるとは言い切れない。
というか、中級以上の魔族と出会ってしまったならば、その人間の人生はそこでゲームオーバー。別の言い方をするのならデッドエンド。ガルス・シティに居た頃に何度もそう教えられたし。
まあ、じゃあ魔族をものすごく恐れているのかと問われると、少なくともおれ自身はそうでもなかったりするのだけれど。なんというか、そんな絶対に敵わない相手とも思えないんだよなぁ。まあ、とか言いつつおれは中級以上の魔族と戦ったことはないのだけれど。
そんな極めて楽天的と思われることを考えていたおれに、彼女は呆れたような眼差しはそのままに返してきた。
「あったのよ。まあ、だから船はあくまで大陸を沿って進む形でしか出されないってわけ。……っと、着いたわよ」
「ん? どこにだ?」
「…………っ! あんたねぇっ! 宿屋に決まってるでしょ! 宿屋に! 探してたんでしょ!?」
苛立ち気味に石を思いっきり蹴りつつ、少女が木造の建物を指差す。おれもその先に目をやった。そこには確かに2階建ての立派な宿屋兼メシ屋の姿。しかし、彼女の蹴った石、前を歩いていた奴に危うく当たるところだったぞ。同じ蹴るにしても、先ほどのおれみたいに軽く蹴るべきだろうに……。
いや、それにしても、
「そうだった、そうだった。すっかり忘れてた」
出身地とか魔海とか魔族とか、どんどん話の内容が宿屋と関係なくなっていってたのだから、それも無理はないだろう。しかし少女のほうはそうは思っていないようで、
「…………。あんた、よくそれで呪文の詠唱文とかちゃんと憶えていられるわね……」
「ん? ああ、よく言われるよ、それ。――まあ、丸暗記には比較的、自信があるからな、おれは」
「なるほど。丸暗記、ね……」
なぜだろう。おれの特技の中でも特にすごいものを明らかにしたというのに、彼女から返ってくるのは変わらずに呆れの感情だけだった。まあ、それは別にかまわない。おれがいま一番欲しいのは彼女からの尊敬の眼差しではなく、温かい食事なのだから。なので。
「案内してくれてありがとな。でも早く家には帰っておいたほうがいいと思うぞ? じゃないと帰りたくても帰れないような心境になるかもしれないからな」
きっと、あいつもそんな心情でいるんだろうなと思うのだ。まあ、おれはあいつが町を出たときから数えて2年ほど後に、使いとしてスペリオル聖王国に行くように王に命じられ、かれこれ3年近く旅をしていたわけだから、あいつがガルス・シティに戻ってきたのかどうかは確かめようがなかったりするのだけれど。
とりあえず、あいつのことだから、どこかで野たれ死んではいないだろう。うん、なんだかんだであいつ、強いし。
『親友』のことに少しばかり思いを馳せながら、「じゃあな」と少女に手をひらひらとさせ、宿屋の玄関をくぐろうとしたその瞬間。
「ちょっと待ちなさいよ! じゃあな、じゃないでしょ! あたしとしては全然、本題に入れてないのよ!」
ずんずんと、おれの横を過ぎて宿屋へと足を踏み入れる少女。しかし本題って、なんだっけ……?
「とにかく! あたしもここでなにか食べていくことにするわ! もちろんあなたと同じテーブルで、ね! 色々と根掘り葉掘り訊かせてもらうんで、よろしく!」
「よろしくって言われてもな……。まあ、案内してもらった手前もあるし、かまわないっていえばかまわないが、おれになにか訊くことなんかあるのか?」
「ええ。色々と、ね。――あ、そうだ。そういえばあなた、名前は?」
「名前? アスロックだけど。そういやおれたち、まだお互いの名前も知らなかったんだな……」
「……まあ、そうね。名乗る必要もないと思ってたし、あまり軽々しく名乗りたくもなかったからね」
「……? 軽々しく名乗りたくないって?」
「あ、あー、コホン。――あたしはミーティア。長い付き合いにはならないと思うけど、まあ、よろしくね。アスロック」
「なんか言い方がいちいち引っかかるが、まあ、こちらこそよろしく、だな」
これが、おれとミーティアの出会いであり、また、おれたち『二人』の共通の『物語』が始まった瞬間でもあった。
そして、当然。
おれと彼女は。
彼女の言葉とは裏腹に。
これでもかというくらいに。
本当に、長い付き合いになるのだった。
それはもう、嫌になるくらいに長い付き合いに――。
――――作者のコメント(自己弁護?)
なんか、ようやく『スペリオルシリーズ』の『本編』を始められたー! って感じがしております。ルーラーです。
というのも、このミーティアとアスロックは僕が生まれて初めて書いた『オリジナル小説』の主人公だからです。ええ、『ザ・スペリオル』のメイン二人こそが一番最初に考えたキャラのように、ネット上では思われている節がありますが、実はそれは違うのです。
なのでメチャクチャ気合いが入っていますよ、この『スペリオル』!
物語以外のお楽しみポイントは、『マテそば』で名前だけ登場していた『ミーティア』が出てくることはもちろんのこと、同じく『マテそば』第一話で名前だけ出ていた『魔海』のことや、世界観や設定、そして前作(?)『ザ・スペリオル』の登場人物を連想させる『リンク・ポイント』といったところでしょうか。
先に『ザ・スペリオル』を読んでくださった方なら、きっと楽しんでいただけたはず! そう思っています!
さて、今回はちょっと執筆の裏話などを。
最初、ミーティアが街のゴロツキに絡まれて、それをアスロックが強力な火の魔術で助ける、というプロットを僕は考えていました。しかしよく考えてみたら、モンスターや魔族のいるこの世界で大冒険をしようというキャラクターがゴロツキに絡まれてピンチって、ちょっとリアリティがないでしょう。
実際、ゴロツキなんて、ミーティアにあっさり倒されてしまうこと請け合いです。アスロックが助けに入る暇も必要性もまったくもってありません。
なので、こういう形にプロットを変更することにしました。
ちなみに、他にもあちこち書き直したんですよ、これでも。その分だけ完成度が上がっていればいいなぁ、と本当に思います。
さてさて、ではそろそろサブタイトルの出典を。
今回は『ドラゴンクエスト 天空物語』(スクウェア・エニックス刊)の第一話からです。意味は本当にそのままですので、解説の必要はありませんね(笑)。
最後に、この『スペリオル』の第一章、第一話から僕の作品を読み始めた、という方にもメッセージをば。いや、多分いないとは思いますが、そういう人がいる可能性もゼロとは言い切れませんので。
『スペリオルシリーズ』と銘打っているだけあり、この物語は他の作品とも繋がりを持っています。早い段階からその繋がりを実感できるのは『ザ・スペリオル』と『マテリアルゴースト〜いつまでもあなたのそばに〜』という作品ですかね。厳密には『ドラゴンクエストV〜それは、また別の伝説〜』も繋がりを持っていますが、これの繋がりはそこまで強くはないですし……。いや、どうなんでしょう、もしかしたらかなり強いのかもしれません(汗)。
まあ、つまりなにを言いたいのかというとですね。
この物語から入った方、『ザ・スペリオル』にも目を通してみてください! あれは本当にダイレクトにこの物語と繋がってますので!
すっかり長くなってしまいましたが、稚拙な作品をここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。続きも頑張って書いていこうと思います。
それでは、また次の小説でお会いできることを祈りつつ。
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